ブックタイトルカテーテル関連尿路感染の予防のためのCDCガイドライン 2009|株式会社メディコン

ページ
50/120

このページは カテーテル関連尿路感染の予防のためのCDCガイドライン 2009|株式会社メディコン の電子ブックに掲載されている50ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

カテーテル関連尿路感染の予防のためのCDCガイドライン 2009|株式会社メディコン

Q2C.8. 固定具低質エビデンスは、CAUTI 予防のためにカテーテル固定具を使う有益性を示唆しなかった 224 。この根拠は、SUTI または尿道糜爛の危険性に有意差がなかったことであった。このカテゴリーの唯一の研究は特定の製品 1 品を対象としていた。Q2C.9. 細菌干渉中質エビデンスが、カテーテル留置患者で細菌干渉を使う有益性を示唆した 225 。この介入を評価している 1 件の研究において、非病原性大腸菌による尿コロニー形成が脊髄損傷や頻回に CAUTI の既往歴のある成人患者における SUTI 危険性の減少と関係していた。Q2C.10. カテーテル洗浄超低質エビデンスが、清潔間欠導尿法で使われるカテーテルの保管手順として、乾式と比べての湿式の有益性を示唆した 255 。この根拠は、清潔間欠導尿法を受けている脊髄損傷患者の研究 1 件において、カテーテルを洗浄後に空気乾燥する乾式保管手順と比較して、湿式保管手順では SUTI 危険性が減少したことに基づいていた。湿式手順では、カテーテルは石けん水で洗浄後に希釈ポビドンヨード液に保管された。Q2C.11. カテーテル抜去法a. 抜去前の「クランピング」vs.「自由排尿」低質エビデンスは、カテーテル抜去前の自由排尿に比べてのクランピングの有益性を示唆しなかった 37,184 。この根拠は、2 つの方法の間には細菌尿、尿閉またはカテーテル再留置の危険性に差異がなかったことであった。72 時間にわたる自由排尿とクランプ後の排尿法を比較している 1 件の研究は、クランピング群における細菌尿の危険性が大きいことを確認した。b. 術後のカテーテル留置中質エビデンスが、術後の長期カテーテル留置を上回る短期処置の有益性を示唆した37,184,227,228。この根拠は、細菌尿 / 不特定 UTI 危険性の減少、歩行再開までの時間と入院期間の短縮、尿閉と SUTI における差異がなかったことであったが、カテーテル再留置の危険性増加はあった。細菌尿 / 不特定 UTI の有意な減少は、1 日の術後カテーテル留置と 3 日または 5 日の処置との比較において特に確認された。カテーテル再留置の危険性が増加していたのは、子宮摘出 6 時間または 12 時間後の抜去と即時抜去を比較している研究 1 件だけであった。< 日本語訳 > Ⅷ.エビデンスレビュー47