ブックタイトルカテーテル関連尿路感染の予防のためのCDCガイドライン 2009|株式会社メディコン

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概要

カテーテル関連尿路感染の予防のためのCDCガイドライン 2009|株式会社メディコン

Q2D.1. 多面的な感染管理 / 質改善プログラム低質エビデンスが、CAUTI 危険性減少のための多面的な感染管理 / 質改善プログラムの有益性を示唆した 3,260-267 。この根拠は、プログラムの導入により SUTI、細菌尿 / 不特定 UTI、カテーテル使用期間の危険性が減少したことであった。研究は様々な多面的介入を評価していた。有意な所見のある研究では次のものを対象とした。すなわち、1)カテーテルケアの遵守、手指衛生の重視、停滞のない尿流の維持に関する教育と実践フィードバック、2) 医師に対するコンピュータによる警報、カテーテルを抜去するための看護師主導のプロトコール、尿閉を評価するための携帯膀胱スキャナの使用、3) 術中カテーテル管理に焦点を置いたガイドラインと教育、4)カテーテル挿入と維持のためのガイドラインを含む多面的な感染管理プログラムである。適切なカテーテル使用に関するチェックリストとアルゴリズムを使用しているプログラムでは、不特定 UTI の減少とカテーテル期間の短縮が示唆されたが、統計学的な差異は報告されなかった。日本語訳Q2D.2. リマインダー超低質エビデンスが、CAUTI 予防のための注意喚起として尿道カテーテルリマインダーを使う有益性を示唆した 268-270 。この根拠は、リマインダーが使われたとき、細菌尿とカテーテル留置期間の危険性が減少したことと、カテーテル再留置または SUTI に差異がなかったことであった。医師への注意喚起には、尿道カテーテルの存在や不要なカテーテルの抜去の必要性について、コンピュータによる警報やそれ以外の警報が含まれていた。Q2D.3. 細菌学的モニタリング超低質エビデンスは、CAUTI 予防のための細菌学的モニタリングの有益性を示唆しなかった 25,271 。1 件の研究で細菌学的モニタリングとフィードバックの期間に細菌尿の危険性の減少を確認したが、細菌学的モニタリングの使用で潜在的に予防可能と考えられたのは、SUTI 発症例のわずか 2% であった。Q2D.4. 手指衛生超低質エビデンスが、CAUTI を減少する際にアルコール手指消毒薬を使う有益性を示唆した。この根拠は、統計的な差異は報告されていないが、不特定 UTI の減少を確認したリハビリテーション施設での 1 件の研究であった 272 。カテーテルケアと手指衛生の遵守についての教育と実践フィードバックを含んだ別の多面的研究は、SUTI 危険性の減少を示した 265 。Q2D.5. 患者の配置超低質エビデンスが、尿病原体の伝播予防に患者を分離する有益性を示唆した 273 。この根拠は、ナーシングホーム居住者で同室の入所者と比較して、別室の入所者に尿病原50< 日本語訳 > Ⅷ.エビデンスレビュー