ブックタイトル血管内留置カテーテル由来感染の予防のためのCDCガイドライン 2011|株式会社メディコン

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概要

血管内留置カテーテル由来感染の予防のためのCDCガイドライン 2011|株式会社メディコン

中心静脈カテーテル(CVC:Central Venous Catheter)1.感染性合併症を減らすために推奨部位に中心静脈デバイスを留置することのリスクとメリットを、機械的合併症(例:気胸、鎖骨下動脈穿刺、鎖骨下静脈裂傷、鎖骨下静脈狭窄症、血胸、血栓症、空気塞栓症、カテーテル誤留置)のリスクと比較して考慮する[37-53]。カテゴリーIA2.成人患者では中心静脈アクセスに大腿静脈の使用を避ける[38, 50, 51, 54]。カテゴリーIA3.非トンネル型CVC留置に伴う感染リスクを最小限に抑えるため、成人患者では、頸部や大腿ではなく、鎖骨下部位を使用する[50-52]。カテゴリーIB4.トンネル型CVCの感染リスクを最小限に抑えるための優先挿入部位に関して勧告を行うことはできない。未解決問題5.鎖骨下静脈狭窄症を避けるため、血液透析患者と進行腎疾患患者では鎖骨下部位を避ける[53,55?58]。カテゴリーIA6.慢性腎不全患者では透析用常設アクセスにCVCではなくAVシャントまたはグラフトを使用する[59]。カテゴリーIA7.カテーテル挿入の施行回数と機械的合併症を減らすため、中心静脈カテーテルの留置に超音波ガイダンスを使用する(利用できる場合)。超音波ガイダンスはその使用に熟練した者のみが使用するものとする[60-64]。カテゴリーIB8.患者の管理に必要最小限のポート数またはルーメン数を有するCVCを使用する[65?68]。カテゴリーIB9.非経口栄養における専用ルーメンの使用に関する勧告は行うことができない。未解決問題10.不要になった血管内留置カテーテルは速やかに抜去する[69-72]。カテゴリーIA11.無菌操作の徹底が確保できないとき(医療上の緊急時におけるカテーテルの挿入)、カテーテルをできる限り速やかに(48時間以内)交換する[37, 73?76]。カテゴリーIB手指衛生と無菌操作1.普通の石鹸と水で手を洗うか擦式アルコール製剤(ABHR:alcohol-based hand rub)を用いて手指衛生を行う。手指衛生は、血管内留置カテーテルの挿入、交換、アクセス、修復、ドレッシングの前後だけでなく、カテーテル挿入部位の触診の前後にも行わなければならない。無菌操作が守られない限り、消毒薬の塗布後に挿入部位の触診は行ってはならない[12, 77-79]。カテゴリーIB2.血管内留置カテーテルの挿入とケアの際には無菌操作を守る[37, 73, 74, 76]。カテゴリーIB3.皮膚消毒薬の塗布後にアクセス部位に触れない場合、末梢血管内留置カテーテルの挿入には滅菌手袋ではなく清潔手袋を着用する。カテゴリーIC4.動脈、中心、ミッドラインの各カテーテル挿入の際には滅菌手袋を着用しなければならない[37, 73, 74, 76]。カテゴリーIA5.ガイドワイヤー交換を行うとき、新しいカテーテルを取り扱う前に新しい滅菌手袋を使用する。カテゴリーII6.血管内留置カテーテルのドレッシングを交換するとき、清潔手袋か滅菌手袋のいずれかを着用する。カテゴリーIC7