ブックタイトル血管内留置カテーテル由来感染の予防のためのCDCガイドライン 2011|株式会社メディコン

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概要

血管内留置カテーテル由来感染の予防のためのCDCガイドライン 2011|株式会社メディコン

マキシマル・バリアプリコーション勧告1. CVC、PICCの挿入またはガイドワイヤー交換の際に、マキシマル・バリアプリコーション(キャップ、マスク、滅菌ガウン、滅菌手袋、全身用の滅菌ドレープの使用を含む)を用いる[14,75, 76, 80]。カテゴリーIB2.挿入中に肺動脈カテーテルを保護するため滅菌スリーブを使用する[81]。カテゴリーIB背景マキシマル・バリアプリコーションは、CVC留置時に滅菌ガウン、滅菌手袋、キャップを着用して、全身用ドレープ(手術室で使われるドレープと同様)を使用することと定義されている。CVC挿入時のマキシマル・バリアプリコーションと滅菌手袋・小型ドレープとを比較した無作為化対照試験では、マキシマル・バリアプリコーションを実施したグループは、カテーテルコロニー形成(RR 2=0.32、95%CI 3 0.10~0.96、P=0.04)、CRBSI(RR=0.16、95%CI 0.02~1.30、P=0.06)ともに発生件数が少なかった。さらに、マキシマル・バリアプリコーションを実施したグループでの感染症は発生がかなり遅く、含まれる微生物はグラム陽性ではなくグラム陰性であった[76]。また、肺動脈カテーテルの研究でもマキシマル・バリアプリコーションの採用が感染リスクを低減させたことを二次的に証明している[37]。別の研究では、感染管理対策(特にマキシマル・バリアプリコーション)を改善するための教育プログラムを評価したところ、マキシマル・バリアプリコーションの採用の増加とともにCRBSIが減少していることが明らかにされている[14]。小規模試験では、マキシマル・バリアプリコーションを実施したところ挿入部位の皮膚コロニー形成リスクが低減したことが示された[OR 4 3.40、95%CI 1.32~3.67][80]。2相対リスク3信頼区間4オッズ比23