ブックタイトル血管内留置カテーテル由来感染の予防のためのCDCガイドライン 2011|株式会社メディコン

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概要

血管内留置カテーテル由来感染の予防のためのCDCガイドライン 2011|株式会社メディコン

CRBSIのリスクを低減しないようである[158, 159]。しかし、動脈カテーテルがマキシマル・バリアプリコーションを含むプロトコールを使って挿入されるとき、CRBSIリスクは非常に低くなる可能性がある(0.41/1,000カテーテル日)[47]。メタ分析が挿入3部位(橈側、大腿、腋窩)の間でのCRBSI率の差を識別できなかったが[342]、大腿部位に挿入されるカテーテルでコロニー形成が起こりやすい[158]。さらに、マキシマル・バリアプリコーションを用いて挿入された動脈カテーテル事例2,900件以上の前向き観察研究では、橈骨部位と比較して、大腿部位が使われたときのCRBSI発生率のほぼ8倍高いことが示されている[343]。さらにまた、大腿部位が使用されるとき、グラム陰性菌に起因するCRBSIリスクがより高くなる[343]。カテーテルコロニー形成とCRBSIの割合は、橈骨部位と足背部位とでは類似しているようである[157]。CRBSIを発症するリスクはカテーテル留置期間と比例して高まるが[166, 344]、定期的な動脈カテーテルのルーチン交換はCRBSIリスクの縮小をもたらすわけではない[165]。5日を超える期間留置する必要があるカテーテルは、感染のエビデンスがなければ、ルーチン交換を行ってはならない。42