ブックタイトル血管内留置カテーテル由来感染の予防のためのCDCガイドライン 2011|株式会社メディコン

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概要

血管内留置カテーテル由来感染の予防のためのCDCガイドライン 2011|株式会社メディコン

点滴セットの交換勧告1.血液、血液製剤、脂肪乳剤の投与を受けていない患者では、継続使用されている点滴セット(2次セット、追加器具を含む)は、96時間間隔を超えない頻度で交換しなければならないが[177]、少なくとも7日ごとには交換する必要がある[178?181]。カテゴリーIA2.断続使用の点滴セットを交換する頻度に関して勧告することができない。未解決問題3.皮下埋め込み型ポートにアクセスするための針の交換頻度に関して勧告することはできない。未解決問題4.血液、血液製剤または脂肪乳剤(アミノ酸やブドウ糖と組み合わせた三種混合注入、または単独注入するもの)を投与するのに用いられる点滴ラインは、点滴開始から24時間以内に交換する[182?185]。カテゴリーIB5.バイアルを交換するとき、プロポフォール注入液の投与に使用する点滴ラインは、製造元の推奨どおりに、6時間または12時間ごとに交換する(FDAウェブサイト「Medwatch」)[186]。カテゴリーIA6.皮下埋め込み型ポートにアクセスするために使用される針を留置する期間に関して勧告することはできない。未解決問題背景静注点滴セットのルーチン交換についての最適な間隔は十分な対照研究とメタ分析で調べられている。これらの研究から得られたデータから、使用開始後72~96時間毎よりも頻回にならないように点滴セットを交換するのが安全で費用効果の高いことが明らかにされている[141, 177, 179?181]。最近の研究では、抗菌物質含浸カテーテルとの関連で使われる場合、または、微生物増殖を助長する液体(例:中心静脈栄養輸液または血液)が使われていない場合、点滴セットが最大7日間安全に使用できることが示唆されている[216, 345]。微生物増殖を助長する液体(例:脂肪乳剤、血液製剤)が注入されるときは、これらの製剤がCRBSIの独立リスク因子と特定されていることから、点滴セットをさらに頻繁に交換する必要がある[182, 216, 346?350]。埋め込みポートへのアクセスに使用される針が留置されている期間とCRBSIのリスクに関してデータがあまりない。いくつかの施設では針を数週間留置させてもCRBSIの発症を招かなかったところもあるが[351]、この処置はまだ十分に研究されていない。43