ブックタイトル血管内留置カテーテル由来感染の予防のためのCDCガイドライン 2011|株式会社メディコン

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概要

血管内留置カテーテル由来感染の予防のためのCDCガイドライン 2011|株式会社メディコン

ニードルレス血管内留置カテーテルシステム勧告1.ニードルレス構成品は、少なくとも点滴セットと同程度の頻度で交換する。72時間を超える頻度での交換にはメリットがない[39, 187?193]。カテゴリーII2.ニードルレスコネクタは、感染率低減の目的で、72時間毎よりも頻回にならないように、または製造元の推奨に従って交換する[187, 189, 192, 193]。カテゴリーII3.システムの全構成品が漏れと破断を最小限に抑えるために互換性があることを確認する[194]。カテゴリーII4.アクセスポートを適切な消毒薬(クロルヘキシジン、ポビドンヨード、ヨードフォアまたは70%アルコール)で拭いて、滅菌デバイスだけをポートにアクセスすることにより、汚染リスクを最小限に抑える[189, 192, 194?196]。カテゴリーIA5.ニードルレスシステムは静注管にアクセスするために使用する。カテゴリーIC6.ニードルレスシステムを使用するとき、一部のメカニカルバルブでは感染リスクが増加するため、スプリットセプタムがメカニカルバルブよりも望ましい場合がある[197?200]。カテゴリーII背景薬物注入、静注投与、血液検体採取に使われる三方活栓は、微生物にとって血管アクセスカテーテルと静注輸液への侵入口と言える。そのような汚染がCRBSIの原因微生物の事実上の侵入口であるかどうかは、証明するのが今のところ困難である。しかし、使用していないときは、三方活栓はキャップをするのが望ましい。一般的には、閉鎖式カテーテルアクセスシステムは、開放式システムに比べてCRBSIが少なく優先的に使用する必要がある[352]。「ピギーバック」システム(1次輸液セットのポートを通して2次間欠注入を行う)が三方活栓に代わるものとして使用される。しかし、インジェクションポートのゴム部に差し込まれるデバイスが、空気にさらされているか、針をポートに固定するのに使用される未無菌テープが直接接触する場合、このシステムには血管内溶液の汚染の危険性がある。ピギーバックシステムを改良すれば、これらの部位での汚染を予防する可能性がある[353]。鋭利物による負傷とそれに伴う医療従事者への血液媒介感染症の伝播リスクを低減する試みは、ニードルレス点滴システムの導入・要求につながっている。市場では数種類のニードルレスコネクタが販売されている。初期のニードルレスシステムコネクタは、針の代わりに鈍先カニューレでアクセスされるスプリットセプタムコネクタで構成されていた(カニューレでアクセスするスプリットセプタム)。コネクタにはカニューレを収納するための大きなスペースがあるため、カニューレが取り外されると、結果として陰圧が生じ、管内に血液を引き込みカテーテル閉塞または血栓症のリスクを高めるおそれがある。ルアーアクセスデバイス(輸液剤の逆流を防止する弁を内蔵)が、この問題を解消するため設計された。一部のルアーデバイスには使用しないときに弁にキャップを取り付ける必要があり、このため弁を無菌維持するのが困難になり、ルアーアクセスデバイスが汚染を起こしやすくなる。44